不老不死という技術 その1
この前dozenさんたちと不老不死の話をしたら盛り上がったのでちょっと書いてみる。
・ 20年後、人類は「不老不死」になることが判明
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1732388.html
僕は不老不死技術に大賛成(理由は以下のFB参照、簡単に言うと忘れられるのが怖いから)なのでFacebookに投稿した所、様々な意見が寄せられました。
というわけでいったいどのくらいまで続くのかわかりませんが、古くは中国の始皇帝から今も追い求めてやまない人(僕も含む)が後を絶たない、不老不死について考えていきたいと思います。
記念すべき第一回のテーマはオリジナルとコピー・クローンの話。
さて、不老不死と一言でいえどもそれはどのような状態を指すのでしょうか。
老いず、死なないこと・・・でしょうかね。
それを実現するのには大きく分けて2つの方法があります。
・まず、前述のニュースの通り、体全体を細胞レベルでコントロールでき、老化を停止させながらも自己修復機能・・・免疫力とかを弱体化しないようにする。上以外の例ではそうですね、なかなか見つからないのでゲームになりますが、この世界は百年たっても二百年たっても永遠に年を取らず病気にもならないみたいですよ。そんな中隕石が降ってくるということで初めて命について考えるという、まあ結構僕も好きなストーリーです。
http://www.sorahane.org/sakusaki/story.html
・もしくは早々と「生きている細胞というものは死ぬもの」とあきらめ、体を捨てて脳を機械化(電脳化)する 。意識=脳が生きている限り、死なないという前提の話ですがね。身体の方は義体化なり何なりしてしまう。要するに攻殻機動隊の世界です。
僕は攻殻機動隊が大好きなのでよく2番めの「電脳」を引き合いに出して話を進めていくのですが、脳が完全に機械化されたらもはや不老不死と等しい存在になるのではないのでしょうか?
しかし、これに関しては実は僕が攻殻を作った神山監督に質問して、あえなく否定されちゃったりしてますw
@takahasiyuusuke 電脳化してもずっと生きられる訳ではないでしょうね。作中では言及されていませんが、硬化症にならなくても脳にも寿命があるので、脳細胞が死ねば義体化していても死んでしまいます。ゴーストがコピーできない理由は僕にも分かりません。原作で作られた設定です。
— 神山健治:Kenji Kamiyamaさん (@kixyuubann) 10月 12, 2011
ですがどうもよく分からなくて・・・
確かに機械というのは必ず壊れますから寿命が有るという点では人間と同じでしょう。
しかし、電脳は「修理・交換」をすることでほぼ永遠に生きられるのでは?
修理は現代医学で言う所の脳の治療や手術になる のでしょうが、「交換」となると今の技術ではもちろん不可能です。
たまにアニメとかで不治の病の患者の脳を別の(亡くなった)人間に移植して生きながらえさせる場面とかもありますが、もちろんそれも所詮フィクションの話ですしそれができたとしても拒絶反応などの不都合が出てくるでしょう。
ただし、機械ならどうなのか?簡単なことです。
例えばここにHDDがあるとします。 この中のデータを、別の新しいHDDに移します。
できないはずがありません。
というわけで、どんな技術が使われているかはわかりませんが機械である「電脳」が古くなったら、新しく作られた空っぽの電脳に次々と乗り換えていけば、物理的に破壊されたり突然クラッシュしたりしない限り何千年と生きていけると思うのですがね。
(余談ですがHDDが消耗品だということはよく知られています。だから電脳も、HDDのようにいきなり壊れたりするんじゃないかと、ここがちょいと気がかりなのです。まぁ実現できてない技術についてあれこれ心配しても意味無いですが。)
ただし、このように考えると生命論理的に大変危険なことが起こります。直前まで同じ記憶を持った、同じ自分が二人、いやもっとできてしまうのです。
だってそうでしょう、デジタルデータは簡単にコピーできるのですから。
古い電脳から新しい電脳へ「意識」をコピーしたら、コピー元の電脳とコピーした電脳の2人の「自分」が 存在することになってしまう。
ローマ法王大激怒まちがいなしでしょう(笑)。
これを解決するために、攻殻機動隊には「ゴースト」という概念が取り入れられています。
魂というよりも、僕は「個性」と解釈したほうがすんなりいきそうな気がしますけどね。
だって現代科学では「魂」の存在なんて確立できていないのですから。だから宗教というものが存在するのではないかと。
ゴーストについては、攻殻のニコニコ大百科記事が詳しいので見てみることをおすすめします。
http://dic.nicovideo.jp/a/%E6%94%BB%E6%AE%BB%E6%A9%9F%E5%8B%95%E9%9A%8A
さて。
現実では「ゴースト」というのが確立されていない以上、電脳が完成したら本当に人格のコピーができてしまいます。
しかし、攻殻ではすべての情報を並列化されていたはずの高度な思考戦車(タチコマ)から個性が生まれる場面が描かれていました。このことは大変重要な視点だと思います。
もし人間の人格が複数の電脳にコピーされて、しかもそれぞれが全く違う個性―興味、好奇心と言ってもいいかもしれません―を持ち始めたとしたら、それはもはや「別の人間」と言っていいのではないでしょうか。
なんか、オカルティックな話でゾクゾクしてきますねw
つまりどういうことかというと、おまいら攻殻機動隊観ろ、何回も楽しめること間違いなしだぞということですw
いや、数多くのアニメ見てきたけど攻殻ほど繰り返して見れる作品はないわ・・・見る度に新しい発見がある。うん。
本来ならここからさらにCloudに電脳のデータを保存しておいて現実で複数体リモート義体を動かしたりすることは可能なのかとか、いろいろ自分なりの考えを述べていきたいところですがそれはまたその2あたりで。
いつ書くかは気分次第でしょうけどねw
・・・っていうか、なんか本来のテーマから外れてないか?ギリギリセーフか、うん、そうしとこう。